2023年02月10日

今週の注目感染症 
2023年第5週(1月30日~2月5日)

●インフルエンザ
全県で罹患数465、定点当たり3.35の患者発生あり、全県では前週からわずかに増加したが、中部地区では減少した。
定点当たり東部地区で2.64、中部地区で3.48、西部地区で3.98の発生あり。
西部地区が最も増加率が高い。
3地区間の定点当たりの患者数は西高東低となったが、患者数の突出した地区及び保健所はなくこのペースが維持されれば、注意報レベルにはもう少し時間を要すると思われる。

●感染性胃腸炎
全県で罹患数797、定点当たり8.96の患者発生あり、県内全地区で前週より1.22倍増加した。
定点当たり東部地区で9.75、中部地区で8.48、西部地区で8.53の患者発生あり、3地区間での増加率は1.13~1.31で前週とほぼ同じペースで増加している。

●水痘
全県で罹患数9、定点当たり0.10の患者発生あり、県内全地区で前週より増加した。
定点当たり東部地区で0.13、中部地区で0.11、西部地区で 0.07の患者発生あり、中部地区の増加率が2.75倍と最も高いが地域間での差はわずかである、全国では鹿児島県で警戒レベル、北海道、千葉県、大阪府で注意報レベルに達している。

●突発性発疹
全県で罹患数21、定点当たり0.24の患者発生あり、東部以外の2地区で増加し、全県的には前週より1.26倍の増加となった。
定点当たり東部地区で0.19、中部地区で0.22、西部地区で0.30の患者発生あり、増加した中部及び西部の2地区は1.47~1.50倍の増加率で地域差はない。
例年の動向から今後大きな流行になる可能性は低いが、動向には注視する必要がある。

・風疹、麻疹とも患者発生なし。
・手足口病、伝染性紅斑、ヘルパンギーナ、マイコプラズマ及びロタウイルスによる感染性胃腸炎は患者発生なし。
・全国のインフルエンザの発生状況は、40都道府県が注意報レベル、13都道府県が警報レベルに達した。
本県に隣接する4県中注意報レベルに達したのは神奈川県(12,74)及び愛知県(10.05)で、長野県(5.56)及び山梨県(2.51)は本県とほぼ同等であり、人流を考慮しても静岡県が注意報レベルに達するまでには時間を要する可能性が示唆される。
・第5週に定点当たり患者報告数の多かった疾病は、順に1)感染性胃腸炎 2)インフルエンザ 3)RSウイルス感染症 4)突発性発疹 5)咽頭結膜熱で、A郡溶血性レンサ球菌咽頭炎の患者数は県下全地区で前週より減少した。
・全国では、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、水痘、手足口病で警報レベルに達した都道府県があるため、これらの動向にも注意が必要である。

【静岡県感染症情報センターより参照】
(令和5年2月10日更新)